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むりく花ぬ 咲かりょうり

永く愛して 深く愛して

三線を始めて1曲弾けるようになると嬉しくて、ついつい色々な曲に手を出してしまう。
しかも若い頃に少し聴いていたから、なおさら。
「あっ、これも知ってる、これもこんな唄だったね。」
工工四があるとそんなに難しくは無い。でもそれは本当に歌えたってこと?

那覇に住む友人のOさん。彼も、師匠の門下生。
とても面倒見の良い、心の優しい青年だ。
私がまだ師匠のおっかけだった頃からのお付き合い。
その彼に言われたことで鮮明に覚えている言葉がある。
今ではいつも肝に銘じている言葉。

三線初めて半年くらいのとき、嬉しくてメールのやり取り。

「昨日この曲やったよ。今日はこの曲が歌えるようになったよ。
 あの曲も好きだから次に練習しようかなと思っているの。」

「僕らは毎日三線の音があって、いつでも出来ると思うからあまり一生懸命しないよ。
 大和の人は真面目だからねぇ。でもね、早く覚えた歌は早く忘れるよ。
 ゆっくりでいいからじっくりやっていってね。唄を消費しないで。
 永~く愛して、深~く愛して。」

頭ガツンと殴られたような気がした。すごく恥ずかしかった。

出来ることが嬉しくて、
すごいねぇと褒められたくて、
そうだ、
なんで焦る、なんで急ぐ。

何百年という時間をかけて八重山人が愛して育んできた歌を、
昨日今日三線を触ったばかりの私が「歌える」なんて言える筈が無い。
もっと謙虚になろう。

この後すぐに三線クラブと出会い、今一曲に二年かかる。
でもまだ歌えない。
by murikupana | 2005-04-08 00:56 | お稽古
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ふとしたきっかけで八重山の唄に出会い 遥かに続く歌三線の道に精進するというか悪戦苦闘する大阪のおばちゃんの記録

by murikupana
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